SIMPSON PROFESSIONAL 音楽制作・オーディオ用品
レーザー・セッター
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SIMPSON 社製品
AIRBOW Nekken SIMPSON
"LASER SETTER "
LS-1Plus
LS-1+STD:専用スタンダード三脚付き
ProPrice \22,890 (税込)
LS-1+PRO:専用PRO三脚付き
ProPrice \38,640
(税込)
サラウンド対応
オプション \3,150
(税込)
 

レーザーセッターLS-1Plusはレーザー光線を使ってモニタースピーカーをミリ単位でベストな位置にセッティングする最新デバイス。音楽を判断するために理想的な「二等辺三角形を形成する照準」を極めて簡単な操作で得ることが可能。レーザーセッターでセッティングされたスピーカーシステムからは完全な立体音像と正確なパンニングがまるで視覚的に見えるが如くのリアリティーで聞こえ、デジタルパンポットの0.1単位の変化がリニアに感じ取れる 。位相系の聞き分けには必需品であり、ラージ・スモールを問わずモニタースピーカー位置決定に最高の援助ツール。様々な環境での作業において、また自宅録音スタジオにおいて「標準」を見極めるための重要なアイテムとなる。

"Plus" is Customize Version

Front ViewRear View
 
型番末尾のPlusは改良の証

LS-1Plusはairbow社がオーディオマニア向けに発売したレーザーセッターを制作現場からのフィードバックにより、プロ向けにカスタムチューンした製品。
作業効率と精度に重点を置いたカスタマイズポイントは
1.各三脚に最適化された本体水準器
正確な設定の条件は雲台上の本体が限りなく水平回転を保持すること。このため各三脚に最適化した水準器を本体上部に装備。
2.専用メジャーツール
3.ポジションストッパー
4.リールフック

迅速かつストレスのない作業のため専用メジャーツールはリールタイプ。相対距離計測用ポジションストッパーを装備。さらに不使用時にリールを安定して保持するリールフックも装備。
5.ポインターチェーンの改良
6.ポインターフック

ポインターの抜き差しを容易にするチェーン改良。また半差し(レーザーoff)のままの三脚移動にも安心のポインターフック装備。
6.サラウンド対応オプション
専用PRO三脚には5.1ch等サラウンドセッティング対応の全円分度器を用意。配置角度指定のセッティングが極めて容易に行える。通常の2ch設定においても角度指定は極めて有効。
How to Use

Step1
Step2
1  2
Step3Step4
3  4
Step5-1Step5-2
5-1  5-2
Step6Step7
6  7
 
セッティング方法
(スタンダード三脚の使用例)
LS-1Plusによるセッティングは非常にイージー。以下の7ステップで目の前の音世界が変わる。
step1.スピーカー前面に「専用ミラー」を貼り付ける
貼り付けの横位置は基本的にスピーカーユニットの軸を通る垂線上。ウーファーとツイーターの軸がずれた機種では外側に位置するユニットの軸を通る垂線上を設定。図のNS-10Mはツイーターが外側に位置しているのでツイーターの軸を通る垂線上にミラーを貼り付けている。貼り付けの縦位置は任意の場所でOK。なおバッフル面からジャスト90度の反射を得るために、貼り付ける面はアールや凸凹等のない平らな場所を選ぶ。
step2.位置決めした三脚の足の伸縮で基本の水平調整
専用三脚の雲台を跳ね上げた状態で三脚中心部の水準器を見ながら足部の伸ばし具合で水準器の気泡が真ん中にくるように調整。また後のレーザー照射に備え、「ミラーの中心」と「レーザー射出孔」の高さが同一にできるポイントが三脚のエレベータの移動範囲内に来るように設定。
step3.雲台に取り付けたLS-1+の水平調整
本体上部の水準器を見ながら雲台の横位置回転部と前後回転部を調整してしっかりと固定する。(水平回転部はフリー)
step4.レーザー光線を「ミラー」に向けて照射。
「レーザーポインタ」を後方から挿入すると自動的にスイッチON。 三脚のエレベータと雲台の水平回転でできるだけ「ミラーの中心」にレーザーが照射されるように調整。
step5.スピーカーの角度を調整
「ミラー」が反射する「レーザー光線」を本体の「照準」中央に戻るようにスピーカー角度を調整。5-1は光線が右よりに戻っている例。スピーカーを逆に振って角度を合わせて5-2の状態になれば完璧。
この時光軸の縦方向ずれは少量であれば無視。横方向のずれはできる限り確実に合わせる。またスピーカーを動かしたことで「ミラー」にあたるレーザーの光軸が中心から外れてしまうと正確な反射計測ができないので要注意。
step6.スピーカーの距離を測定
本体下部に取り付けられたメジャーツールの「糸」を伸ばしポジションストッパーを移動して「ミラー」までの距離を測定。(ポジションストッパーはサイドのボタンをつまむように押せばフリー、放せば固定される)
step7.もう一台の角度と距離の調整
雲台を水平回転させ「もう一方のスピーカー」にレーザー光線を照射。一本目と同様にスピーカーの角度を調整し、先程ポジションストッパーに記録した距離を二本目のスピーカーに与える。これで2本のスピーカーが「照準に対してきちんと正対し、かつ照準までの距離が等しくなる」二等辺三角形の関係に調整終了。
Set one's sight on !

 


レーザーセッター
の原理(二等辺三角形の照準とは)
スピーカーユニットは単一指向性のマイクと構造的に非常に似通っている。音を「出す」と「入れる」という全く逆の働きであるが、その動作のプロセスは同様のものである。マイクで収音する場合音源に向けてマイクを設置するのは周知のこと。これはマイクの指向性によるものだ。スピーカーも同様に指向性を持っている。音圧のピークラインでのモニタリングはそのスピーカーの持つ再生能力を最大限に享受できる。その位置はスピーカーの正面からの垂線上に存在する。故にスピーカー照準の第一の条件は左右両スピーカーと正対する場所なのだ。次に音波の到達時間を考慮する必要がある。音速は秒速340m早いようだが以外と遅い。大会場でのステージ等で見える演奏と音がシンクしないのは光に対して音の伝わりが極端に遅いからである。この点においてスピーカーからの距離は極めて重要だ。テストトーン10kの位相ずれを認識できる耳は二本のスピーカーにおける約8mm以下の距離ずれを十分認識可能。20kならば4mm以下の距離ずれまで認識可能である。第二の照準条件は左右両スピーカーと等距離の場所なのだ。以上の二条件によって構成される最高の照準の決め手は正確な二等辺三角形。レーザーセッターはミラーとレーザー光線により第一条件の左右両スピーカーと正対する角度を導き、伸縮の極めて少ないダイニーマ採用のメジャーツールで第二条件左右両スピーカーの等距離を導く。レーザーセッターは経験を超越した道具でありビギナーからベテランに至るまで新時代の標準ツールとして活用してほしいアイテムなのだ。

     
近距離セッティング
 

近距離セッティング
作業時のヘッドポイント近辺に照準を合わせるセッティング。作業者が主体となるプロダクションに最適。 直前直後の2種がある。
直前10〜15cm
長所:高精度のニアフィールドモニタリングが可能な上、ヘッドポイント以前で音圧のピークラインがクロスするため作業時に少々ヘッドポイントがずれても中央定位している素材は確実に中央に定位し続ける。
短所:横位置にある機材等構造物からの反射の影響を受けやすい 。広いスペースでのディレクターテーブルやクライアント席等、遠距離へのサービスは音場が狭くなる傾向にある。
直後5〜30cm
長所:最高精度のニアフィールドモニタリングが可能。
短所:耳の位置に音圧のピークラインを直接ぶつけるため当たり所が極めて狭い。インライン配置の2wayもしくはシングルコーン以外ではユニット間の距離差による不整合が生じる。2wayでは高低各ユニットの中間の高さに耳の位置がくるようにする配慮が必要。

     
中距離セッティング
  中距離セッティング
ディレクターテーブルの直前等、部屋の中央近辺に照準を合わせるセッティング。 いろいろな意味で中庸。平均点を導きやすい。多くのstudioのラージはこの位置で調整されている。
長所:スタジオ内の多くのエリアで良好なモニタリングが得られる。横壁からの反射による影響が比較的少ない。
短所: エンジニア席では音圧のピークラインが体の外を通るためヘッドポイントを動かすと、動かした方向に中央定位の素材が動く。(これはある意味では利点でもある)
     
遠距離セッティング
  遠距離セッティング
クライアント席の手前、部屋の後端近辺に照準を合わせるセッティング。どちらかといえばファンリッスン向き。
長所:クライアント席へのサービスは最高。横壁の影響を受けにくい。良い位置が見つかれば距離を利用して部屋全体を鳴らす傾向。
短所: 正確なモニタリングには部屋の後端壁面の吸音が必要。
     
正確な配置とルームアコースティック1
  音の起点について
STEREO音響は2本のスピーカーによって擬似立体音場を作り出すものであるが、自然界で発生する音はすべて一つの「起点」を持っている。部屋の床にものを落としたら後ろを向いていても、どのあたりに落ちたのか見当が付くはずだ。あなたのスピーカーシステムはどうだろう?例えばあなたが後ろを向いていたとして正確なパンニング(定位)を聞かせてくれるだろうか。もしもこれまでスピーカーを真正面に向けていたならばタバコ一個分内振りにしてセッティングしてみてほしい。そしてスピーカーに背を向けて聞き比べてみよう。パンニング(定位)の実存感が増大したはずだ。その理由はスピーカー二本の音圧のピークラインがクロスポイントを持ったために音の「起点」が明確化されたからである。この位置を各スピーカーから等距離等角度にするほど「起点」の整合性は高まり、部屋のどこでどっちを向いていても二本のスピーカーの間で繰り広げられる音の変化する様を感じ取れるようになる。この「起点」こそが前出の二等辺三角形の照準なのだ。人間の耳の精度は極めて高く、スピーカーの出音と壁からの反射音を含め部屋全体の音を感じている。漫然と配置されたモニターを真剣に聴くより、真剣に配置されたモニターを漫然と聞く方が圧倒的な情報量を享受でき、何と言っても「音が楽しい」のだ。
     
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